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蒼の教室 #5

■5■

 暗闇の中で意味不明の言葉に耳が襲われる。
 瞼を少しずつ開けていく。何かが額に張り付いている。
 視界ががうっすらと開けていく。だれかが側にいる。
 外国語? 何か意味不明の言葉で呼び変えていく。

 まず最初に太陽の光線を浴びて光り輝く金髪が見えた。
 そして次に目に入ったのは―――見飽きた蒼い空。

 ベージュ色の迷彩服を着た金髪女性が必死にあたしに声をかけている。
 目があった。一瞬あの転校生のことを思い出した。似ている。でも肌の色が全然違う。
 彼女はあたしの手を握り、何かを言っている。

 返事をしなきゃいけない?
 うん、返事をしなきゃいけない。この場合外国語? 外国語の返事って?


「oui」


 何故かその言葉が自然に出てきた。どこかで聞いた言葉だ。
 彼女は一瞬とまどい、そして笑顔で先ほどとは違うリズムの言葉で呼びかけてきた。
 ごめん、よくわららないよ。


 ここは何処なんだろう。
 地上であることは間違いはないんだけど。

 この違和感のする乾いた空気。
 そしてまるで絵のような蒼い空。
 ここは何処だろう。

 彼女の顔の向こう何かがあった。
 何か真っ黒焦げになった大きな物体。ああ、バスか。


 ……バス?


 大溪また忘れ物か――?
 うわ、またかよ。いい加減にしろよ大溪さん。
 ごめんごめん、いますぐ取りに戻ってくるから。


 浮かんでいくちょっと前の出来事。
 あたしは忘れ物を取りに行って、クラスメイトががすでに乗り込んでいたバスに戻る途中だった。


 そのバスは今、真っ黒になりぼろぼろになっている。
 周辺に黒くなったものがいろいろと散らばっている。あ、あればバックだ。


 心が変に落ち着いている。
 でも涙がぽろぽろとこぼれてくる。


 何故だか知らないけど、
 あのバスに乗っていた先生やクラスメイトがどうなったのかを知っていたから。


 みんな、みんな。死んでしまった―――。


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テーマ:自作小説(ファンタジー) - ジャンル:小説・文学

  1. 2008/05/11(日) 14:42:03|
  2. 小説
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